今月の主題 腹部エコーToday
腹腔内臓器における腹部エコー法の役割
肝腫瘤の鑑別のポイント
林 仁守
1
,
小笠原 鉄郎
1
,
山下 安夫
2
1東北労災病院消化器科
2東北労災病院腹部超音波室
pp.1536-1539
発行日 1998年9月10日
Published Date 1998/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909390
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ポイント
●2cm以下の小腫瘤では早期の肝細胞癌を見逃さないことが肝要である.肝細胞癌は慢性肝炎や肝硬変を母地に発生し(それぞれの疾患のエコー像に注目すること),低エコーで内部は均一であることが多い.肝血管腫は頻度が多く,高エコーを呈するものが多い.
●2〜3cm以上の腫瘤では,肝細胞癌はモザイク状,側方音響陰影の増強などが,胆管細胞癌では腫瘤の末梢側の胆管の拡張が特徴的所見である.
●転移性肝癌では,大きさは大小様々で腫瘤像は多彩である.
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