増刊号 CT・MRIアトラス—正常解剖と読影のポイント
胸部
各論
心臓・心嚢
中西 正
1
1マツダ株式会社マツダ病院放射線科
pp.172-177
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908386
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はじめに
心疾患の診断は形態のみでなく,機能的な評価が重要である.したがってリアルタイム性,簡便性に優れる経胸壁心エコー法が,ファーストラインの検査法である.CT,MRIは従来より心エコー法を補う役割を担っているが,近年,撮像の高速化や画像処理法の進歩により,冠動脈疾患におけるone-stop shopとしての検査法の確立に向けて研究が進んでいる.このような現状において心臓の形態を正確に描出し,把握することは診断の基本であり,今後CT,MRIのような断層データを用いて心疾患を診断する機会が増えてくると考えられる.またカテーテル法による冠動脈造影によってしか評価できなかった冠動脈の解剖も,CT,MRIによって描出できる時代となりつつあり,横断像における冠動脈像の理解は,今後重要である.
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