今月の主題 臨床に活かす免疫学
自己免疫疾患
自己免疫疾患—各論
自己免疫性内分泌疾患
杉原 茂孝
1
1東京女子医科大学第二病院小児科
pp.1012-1016
発行日 2001年6月10日
Published Date 2001/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908178
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ポイント
内分泌疾患は障害される臓器により様々な臨床像を呈するが,発症原因を考えると自己免疫疾患であるものが多い.
ホルモン産生過程の酵素やプロホルモン,ホルモン自体が自己抗原となる.
内分泌臓器の自己免疫反応には,胸腺,Tリンパ球,MHC(major histocompatibilitycomplex)が重要な役割を担っている.
動物モデルの解析から,免疫学的寛容の機序としてactive regulationやclonaldivesionという考え方が重要であろう.
橋本病や1型糖尿病では,サイトカインや細胞傷害性T細胞(CTL)による組織傷害が病態の中心だが,Graves病ではTSHレセプター抗体による刺激が主体となる.
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