増刊号 臨床医のための最新エコー法
エコー法の実践—泌尿器領域エコー法
膀胱疾患
棚橋 善克
1
1東北公済病院泌尿器科
pp.312-316
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907765
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膀胱の解剖
膀胱は体幹の最下部に存在し,一部は恥骨の後方に位置している.膀胱のうち,左右の尿管口と内尿道口を3つの頂点とする三角部は,壁が厚く,しかも周囲に固定されていて動かない(変形しない).それに対し三角部以外の部分は,尿の貯留状況によりその厚さが変化する.また,膀胱が空虚のときは,前面を腸が覆っており,超音波ビームの通過を妨げる.したがって,膀胱病変を見逃しなく検査するためには,膀胱内の尿の貯留の状態に注意を払う必要がある.
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