増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
内科エマージェンシーと急性中毒
小児によくみられる中毒
石沢 淳子
1
,
大橋 教良
1
1(財)日本中毒情報センターつくば中毒110番
pp.441-443
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907198
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ポイント
●日本中毒情報センターが1997年に受信した35,224件中,5歳以下の小児の中毒事故は28,053件(80%)であった.特に0〜2歳児の誤飲事故が多く,起因物質はタバコ,化粧品,医薬品,洗浄剤,文具類,家庭用殺虫剤の順に多い.
●タバコの誤飲は0歳児に多いが,摂取量が通常少ないために,数時間程度の経過観察のみで治療を要しないことが多い.
●コイン型リチウム電池は最近使用量が増加している.ボタン型電池に比べて大きいため食道に停滞する危険性が大きく,電圧も高いため放電速度がより速く,障害が発生するまでの時間が短いので迅速な対応が必要である.
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