増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
疾患からみた内科エマージェンシー
呼吸器疾患
気胸
冬野 玄太郎
1
1東京都済生会中央病院内科
pp.291-293
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907137
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ポイント
●気胸は大きく分けて自然気胸,外傷性気胸,医原性気胸に分類され,それぞれエマージェンシー・ケースになりうる.
●自然気胸のなかで血胸を合併した特発性気胸はエマージェンシー・ケースとなり,緊急手術を要する.特に再発性の気胸に多い.
●自然気胸のなかで肺に基礎疾患を有する患者に生じる続発性気胸では,軽度であっても呼吸不全が増悪し,エマージェンシー・ケースとなりうる.
●外傷性気胸は緊張性気胸を呈することが多く,直ちに胸腔ドレーンを挿入するとともに,外科医にコンサルトする.
●医原性気胸のなかで人工呼吸管理中に生じた気胸はエマージェンシー・ケースである.陽圧換気により,短時間で緊張性気胸へ移行することがある.
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