今月の主題 Evidenceに基づいた内科疾患の予防
腎疾患の予防方法
保存期腎不全の進展予防
中井 滋
1
,
新里 高弘
1
,
前田 憲志
1
1名古屋大学大幸医療センター内科
pp.2013-2015
発行日 1999年12月10日
Published Date 1999/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906605
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●高血圧は保存期腎不全患者の重要な腎不全進展因子である.腎機能保護のためには,血圧を40歳未満では125/75mmHg未満,40歳以上60歳未満では135/80mmHg未満,そして60歳以上では140/85mmHg未満に維持することが望ましい.
●多くの報告が,アンギオテンシン変換酵素阻害薬には腎保護作用があることを示している.
●カルシウム拮抗薬の腎保護作用についての評価は一定していないが,血圧を十分に低く維持すれば,一部のカルシウム拮抗薬には腎保護作用が示唆されている.保存期腎不全の進行にきわめて重大な影響力をもつ血圧の管理を中心に概説する.
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