今月の主題 Evidenceに基づいた内科疾患の予防
Introduction
内科医にとっての予防とは
松村 真司
1
,
福原 俊一
1
1東京大学大学院医学系研究科
pp.1924-1928
発行日 1999年12月10日
Published Date 1999/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906580
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●予防は,人間集団に介入するポピュレーション・ストラテジーと,個人に介入するハイリスク・ストラテジーの2つに大別される.臨床実践では後者が多用されるが,前者の重要性も忘れてはならない.
●予防は,一次・二次・三次予防に大別される.自分が行おうとしているのはどれか常に考える.
●予防を行う際には,適切にリスク評価をすることが必要である.リスクの評価にあたっては,1)まず,どのアウトカムで見ているかを考えよ.患者の視点,社会的視点に立脚したアウトカムが重要である.2)その疾患の頻度(罹患率,有病率)を考えよ.稀な事象では,相対危険度より絶対危険減少をみる.3)研究デザインを吟味し,根拠の強さ,バイアスを考慮する.
●根拠に基づく予防は,医師-患者間のコミュニケーションを改善させる一つの方法に過ぎない.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.