今月の主題 心エコーToday
弁膜疾患の診断と治療への応用
三尖弁膜症と肺高血圧症の診断と評価
小澤 優樹
1
1昭和大学医学部第3内科
pp.2143-2147
発行日 1996年11月10日
Published Date 1996/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905368
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●三尖弁狭窄症では,僧帽弁狭窄症と類似した所見を呈する.
●ドプラ法は,三尖弁逆流の診断と重症度評価にきわめて有用であり,三尖弁逆流の最大血流速度からBernoulliの簡易式を用いて,収縮期の右室圧(肺動脈圧)を推定することができる.
●軽度の三尖弁逆流は健常者にも認められるため,軽度の三尖弁逆流を認めるときには,それが生理的なものか病的なものかを判断することは重要である.
●断層法やMモード法は,肺高血圧の存在を診断するには有用であるが,連続波ドプラ法は,肺動脈圧を推定することができ,肺高血圧の定量的な評価にきわめて有用である.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.