増刊号 内科医のMRIとのつきあいかた
イントロダクション
MRIの基礎
紀ノ定 保臣
1
1京都府立医科大学放射線医学教室
pp.9-30
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904756
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MRI(magnetic resonance imaging)は,1945年BlochとPurcellによって発見されたNMR現象と,1973年Lauterbarによって提案された画像化手法によって誕生し,1971年にDamadianによるプロトンのT1(縦緩和時間)を用いたがん検出の可能性によって臨床的興味が盛り上がり,今日に至っている.また,1950年にHahnによって提案されたSE(spin echo)法は依然としてパルス系列の基本であり,1979年にMansfieldによって提案されたEPI(echo planar imaging)法はハードウェアの性能向上によって高速撮像によるMRIの新しい分野を展開しつつある.
本稿では,日常臨床でのMRI応用を前提に,プロトンのMR imagingについてのみ述べる.なお,MRIは多岐にわたる内容を有する分野であり,それらを詳細に記述することは本稿のページ数を超えたものになる.したがって,ここではMRIの基礎を理解することを主目的に,比較的単純化した考え方に基づいて内容を記述することにする.そのために,場合によっては厳密性を欠いた内容もあると思われるが,あらかじめご了解をお願いする.また,本稿では一般的な臨床用超伝導型MRI装置を前提にしている.
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