今月の主題 肺炎と肺臓炎
わかりやすい鑑別診断の立てかたと基本的アプローチ
急性・亜急性の経過で胸部X線・CTに間質影を生じる疾患
佐藤 潤
1
,
千田 金吾
1
,
佐藤 篤彦
2
1浜松医科大学第2内科
2京都予防医学センター
pp.1965-1970
発行日 1997年10月10日
Published Date 1997/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904737
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●急性の経過で発症するびまん性肺疾患には,原因不明の急性間質性肺炎,急性好酸球性肺炎,膠原病に伴う肺病変(皮膚筋炎が多い)などがある.
●免疫不全患者においては,Pneumocystis carininii肺炎,サイトメガロウイルス肺炎などの感染症の急性発症が多い.
●BOOP(閉塞性細気管支炎・器質化肺炎)は,急性〜亜急性の経過で末梢側優位の多発浸潤影や下肺野の網状影・線状影を呈する.
●慢性好酸球性肺炎は亜急性経過で発症し,多発浸潤影を呈するBOOPとの鑑別が困難なことがある.
●高分解能CTにおける陰影分布は肺病理組織所見の特徴とほぼ一致しており,病理診断の推定にも役立つ.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.