今月の主題 肺炎と肺臓炎
患者の背景・病態・検査データから原因菌を予測して治療する
ICUにおける肺炎
大滝 美浩
1
,
遠藤 和郎
1
1沖縄県立中部病院呼吸器科感染症科
pp.1916-1919
発行日 1997年10月10日
Published Date 1997/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904725
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ポイント
●VAP患者の死亡率は高く,なかでも起因菌が緑膿菌/アシネトバクターの場合は90%近くになるという.
●これまでの臨床所見のみに頼ったVAPの診断は不正確なことも多い.
●重症患者ではグラム陰性桿菌が口腔内常在化することが多く,それに引き続いて起こる肺炎成立に関与していると思われる.
●制酸剤/H2ブロッカーは上部消化管出血を予防するが,同時に胃内常在化グラム陰性桿菌を増やす.
●治療に際しては,重症度/起因菌に対する危険因子を考慮に入れて治療のガイドとするべきである.
●VAPの治療は難しく,むしろその積極的な予防を重視するべきである.
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