今月の主題 白血病—日常の診療に必要な知識
急性白血病
薬物療法—スタンダードな治療法と期待される効果
小児白血病の特殊性と治療
小泉 晶一
1
1金沢大学医学部小児科
pp.1075-1081
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904541
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ポイント
●小児白血病のほとんどは急性白血病で,その約80%が急性リンパ性白血病であり,急性骨髄性白血病は約20%にすぎない.慢性白血病は5%に満たない.
●急性リンパ性白血病細胞の80〜85%はCD19,CD10(cALLa)その他のB前駆細胞関連抗原が陽性である.
●治療成績はグループ研究による比較対照試験の定着から飛躍的に向上し,急性リンパ性白血病で約70%が長期生存が可能となった.急性骨髄性白血病では約40%である.
●骨髄移植へのタイミングは再発後寛解例に加え,t(4;11),t(9;22)染色体異常,MLL遺伝子異常を伴う乳児白血病,白血球数200,000/μl以上の症例は絶対的適応である.
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