今月の主題 呼吸器薬の使い方
心因の関与する呼吸器疾患
神経性咳嗽の薬物療法
江花 昭一
1
1横浜労災病院心療内科
pp.2424-2425
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903388
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ポイント
●神経性咳嗽の患者は,診断の過程と,その結果の説明に対し,さまざまな陰性感情を持つことが多い.治療者は,まず誠実な身体医として患者に関わり,患者の感情を受容し,咳症状を「意味のある行動」と理解した上で,心身医学的なアプローチの必要性と有効性を説明することが重要である.
●患者の症状を和らげ,良き治療関係を保ち,定期的に通院をさせ,心身医療に導入するために適切な薬物の使用は重要である.実際には,鎮咳剤を継続した上で,抗不安剤と抗うつ剤を適宜使用する.チック様の咳にはハロペリドールが有効であることも多い.
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