今月の主題 臨床医のための血液疾患の理解
白血球の増多と減少
白血球減少症の原因と対応
藤盛 好啓
1
,
金丸 昭久
1
1兵庫医科大学第2内科
pp.532-534
発行日 1994年3月10日
Published Date 1994/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902641
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ポイント
●白血球減少(4,000/μl以下)のなかで好中球減少(1,500/μl以下)が最も頻度が高く,臨床的に重要である.好中球が1,000/μl以下になると感染の危険性が高く,500/μl以下では重篤な感染症を併発することが多い.
●好中球減少では,病歴,理学所見のみならず,末梢血・骨髄像の鏡検が重要な鑑別手段となり,特に感染症を伴う急性の好中球減少の鑑別に有用である.
●好中球減少時の感染症に対して,速やかに強力な抗生物質療法を行う.顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の投与で,顆粒球の回復を促進することができる.
●リンパ球減少(1,500/μl以下)では,CD4リンパ球の絶対数を調べる.CD4リンパ球の著減は免疫不全症候を呈する.
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