検査データを考える
白血球減少
村井 善郎
1
1東京都多摩老人医療センター
pp.835-839
発行日 1993年9月1日
Published Date 1993/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901679
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はじめに
白血球は,顆粒球,単球,リンパ球から成り,細菌感染をはじめとする外界からの攻撃に対する生体防御システムを構築している.これらの細胞はすべて造血幹細胞から分化するが,これにはIL-3,G-CSFなどのサイトカインが関与する(図1).
また造血の場である造血微小環境についても以前からその重要性は指摘されていた.その主なものは洞周囲外膜細胞,脂肪細胞,線維芽細胞,内皮細胞,マクロファージなどの間質細胞である.近年の研究により,間質細胞は造血因子を産生し,細胞外にプロテオグリカンなどの基質を有し,細胞表面にはインテグリンなどの接着因子を発現していることなどが判明してきている.
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