今月の主題 症例にみる血液浄化療法の進歩
座談会
血液浄化療法の応用と今後の展開
秋澤 忠男
1
,
飯野 靖彦
2
,
平澤 博之
3
,
川口 良人
4
1昭和大学藤が丘病院内科(腎臓部門)
2日本医科大学第一病院第2内科
3千葉大学医学部救急部・集中治療部
4東京慈恵会医科大学第2内科
pp.931-942
発行日 1993年5月10日
Published Date 1993/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902104
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川口(司会)“medicina”5月号の特集として「血液浄化療法」が取り上げられましたが,血液浄化療法はその適応範囲が広く,特に最近では日常の治療医学の上で血液浄化療法は欠かすことのできないものとなっています.血液浄化療法は専門医や特別な技能を持つ人のみが知っていればよい治療法ではなく,血液浄化療法を行えばかなりの疾患の病態を改善できるということ,さらに血液浄化療法に頼らなければ治療ができないような末期的病態が存在するということは,一般的な医学知識として臨床医に広く要求されるものです.
よく考えてみると,血液中の汚れた余分な物質を除去しようという考え方は昔から臨床医学で試みられていました.しかし,それをいかに効率よく,いかに安全に,しかも適切な効果が得られるかという方法論を考ますと,血液浄化療法は近代的でモダンな治療法だと思います.
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