今月の主題 循環器薬の使い方 '92
高脂血症
高トリグリセライド血症に対する治療薬の選択
丸山 博
1
,
片岡 邦三
2
1慶応義塾大学医学部・内科
2東海大学東京病院・内科
pp.152-153
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901337
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ポイント
1)高TG血症が冠動脈疾患に対する独立した危険因子となるかについては,なお議論のあるところであるが,高TC血症,低HDL-C血症を伴う場合には積極的に治療を行うべきである.
2)高TG血症は肥満,糖尿病,アルコール多飲に伴うことが多く,摂取エネルギー制限や禁酒,適度な運動が勧められる.
3)IIb型ではフィブラート系薬剤,ニコチン酸製剤を主に使用し,TC上昇が強い例ではプラバスタチンまたはコレスチラミンの併用を行う.IV,V型ではフィブラート系薬剤,ニコチン酸製剤,デキストラン硫酸,EPAなどが適応で,III型ではフィブラート系薬剤が適応となる.
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