講座 図解病態のしくみ 膠原病・10
膠原病周辺疾患—血清反応陰性関節炎
小林 茂人
1
,
田村 直人
1
1順天堂大学医学部・膠原病内科
pp.1288-1293
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900981
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seronegative arthritisは血清中のリウマトイド因子(rheumatoid factor:RF)陰性の関節炎と定義される.欧米に比し本邦でseronegative arthritisを診る頻度はあまり高くないと思われるが,seronegative arthritisは数多くのリウマチ性疾患や膠原病のなかのリウマトイド因子陰性の関節炎を鑑別,診断する際の出発点であると考えられる.seronegative arthritis=RF陰性の慢性関節リウマチと性急に診断せず,既往歴や全身の臨床症状,検査所見などから診断を決定していく多くの過程が重要である.関節炎が今まで知らなかった多くの疾患の際に起こりうることを知ることが大切であると考えられる.
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