今月の主題 呼吸不全の臨床
Editorial:呼吸不全—その現実と対応
谷本 普一
1
1東京慈恵会医科大学・第4内科
pp.728
発行日 1990年5月10日
Published Date 1990/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900178
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呼吸不全という概念は,すでに1950年代から用いられているが,それが臨床的に意味をもつようになったのは,動脈血ガス分析が簡易化し,普及した1970年代以降である.
呼吸不全は,呼吸困難などの自覚症状,チアノーゼ,努力呼吸,意識障害などの臨床所見,胸部X線写真など,症状・所見からの臨床的把握から,血液ガスという客観的指標が導入されて以後,各呼吸器疾患を横断的に捉えることができる治療上不可欠の重要な概念となった.
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