特集 “とりあえずスタチン”から脱却!—動脈硬化性疾患一次予防・最新の考え方
疫学
動脈硬化性疾患(脳梗塞を含む)の疫学
秦 淳
1
1九州大学大学院医学研究院医療経営・管理学講座
キーワード:
冠動脈疾患
,
アテローム血栓性脳梗塞
,
時代的推移
,
危険因子
Keyword:
冠動脈疾患
,
アテローム血栓性脳梗塞
,
時代的推移
,
危険因子
pp.1202-1206
発行日 2024年7月10日
Published Date 2024/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229666
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Point
◎わが国の疫学研究によると,高血圧管理の向上に伴い脳梗塞の罹患率は時代とともに低下している.
◎久山町研究によると,脳梗塞に占めるラクナ梗塞の割合は時代とともに低下し,アテローム血栓性脳梗塞と脳塞栓症の占める割合が相対的に増加している.
◎急性心筋梗塞の罹患率の時代的推移を検討したわが国の疫学研究の成績は一致しておらず,地域差の存在が示唆される.
◎高コレステロール血症は冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞に共通の危険因子である.
◎今後の動脈硬化性疾患の発症予防においては,糖尿病,高コレステロール血症,肥満など代謝性危険因子の管理が重要である.
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