特集 慢性疾患診療のお悩みポイントまとめました—高血圧からヘルスメンテナンスまで
糖尿病
DPP-4阻害薬はどんな人に何を目標に使うべきですか?
宮松 弥生
1
,
谷崎 隆太郎
1
1市立伊勢総合病院内科
キーワード:
糖尿病
,
DPP-4阻害薬
,
GLP-1受容体作動薬
,
SGLT2阻害薬
,
心血管リスク
Keyword:
糖尿病
,
DPP-4阻害薬
,
GLP-1受容体作動薬
,
SGLT2阻害薬
,
心血管リスク
pp.279-282
発行日 2023年2月10日
Published Date 2023/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228739
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Point
◎DPP-4阻害薬の臨床効果はそれぞれの薬剤で大きな差はない.多くは腎代謝だが,リナグリプチンとテネリグリプチンは腎不全でも用量調節が不要である.
◎近年はGLP-1受容体作動薬やSGLT2阻害薬の心血管予後改善効果が明らかとなり,米国糖尿病学会(ADA)では心血管リスクの高い患者に対しては,これらの薬剤が禁忌ではない場合にDPP-4阻害薬よりもGLP-1受容体作動薬もしくはSGLT2阻害薬が推奨されている.
◎心血管リスクの高い患者であっても,GLP-1受容体作動薬およびSGLT2阻害薬が腎機能障害や副作用,アドヒアランスの問題で使用しづらい場合には,DPP-4阻害薬はメトホルミンに次ぐ第二選択薬として使用される.
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