特集 外来でよく見る子どもの皮膚疾患―臨床写真で覚える!
湿疹・皮膚炎群
乳児脂漏性皮膚炎
吉田 和恵
1
YOSHIDA Kazue
1
1国立成育医療研究センター皮膚科
pp.1226-1228
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000305
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原 因
出生後から生後3か月ごろまでにかけて母体と児由来のアンドロゲンが増加する影響で,皮脂分泌が盛んになることが乳児脂漏性皮膚炎の原因の一つとされる。皮膚常在菌(とくに皮膚の常在真菌であるマラセチア)が,皮脂中のトリグリセリドを分解して遊離脂肪酸を産生すると,遊離脂肪酸が皮膚に刺激となり,ざ瘡様変化や皮膚炎を起こすと考えられている。
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