書評
—亀田 徹 著—内科救急で使える!—Point-of-Care超音波ベーシックス—[Web動画付]
谷口 信行
1
1自治医科大学・臨床検査医学
pp.1259
発行日 2019年7月10日
Published Date 2019/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226401
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本書は,カラーなうえに,図や写真が多くてわかりやすく,読んでいてわくわくする超音波検査の本である.その疾患の超音波検査を試みたことのある方であれば,臨床の状況と必要な検査を想定できる記述となっている.動画が豊富に付いているのもいい.超音波検査を扱った書籍は静止画のみで構成されたものが多いが,本書はQRコードにより手元のスマートフォン,タブレットですぐに動画を見ることができる.
タイトルになっているPoint-of-Care超音波(POCUS)は,研修医だけでなく,内科・外科をはじめとする多くの臨床医にとって,診療に役立つものである.研修医であれば,現場でPOCUSを行うことで,後に自分で行わなければならない検査のハードルをだいぶ下げることができるだろう.研修医が修得すべき手技は数多くあるが,なかでもPOCUSはその場で検査を行うことができ,安心して次の診療ステップに進むことができる.ちなみに,POCUSにおいて最近注目を集めているのは肺エコーであり,これは救急や在宅の場面で,肺炎などの肺疾患に加え,左心不全の診断に役立つものである.
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