特集 抗菌薬をアップデートせよ!—耐性菌に立ち向かう! 適正化の手法から新薬の使い分けまで
系統別アップデート② 臓器別感染症治療戦略をアップデートせよ!
中枢神経感染症をアップデートせよ
能勢 裕久
1
1川内市医師会立市民病院脳神経内科
pp.1056-1060
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226348
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Point
◎中枢神経感染症で,最も多いのは,無菌性髄膜炎である.可能ならば,不要な抗菌薬大量投与はなくすべきである.もしも,細菌感染症で抗菌薬を用いない場合,必ず状態は悪化する.細やかな全身状態の観察で対応可能である.
◎免疫正常と考えられる50歳未満の成人において,起炎菌不明な場合,カルバペネム系抗菌薬を第一選択とするガイドラインもあるが,従来のIDSAガイドラインにあるようにバンコマイシン+第3世代セフェム系抗菌薬を第一選択に推奨するのがよい.
◎細菌性髄膜炎に対するステロイド投与は,肺炎球菌が強く疑われる場合に限り,外科的侵襲後の細菌性髄膜炎に関しては,推奨しない.
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