連載 医師のためのビジネススキル・12
オペレーション—オペレーションを見直し無駄な在庫・作業を削減せよ!
胡 暁華
1
1四つ葉在宅クリニック
pp.958-960
発行日 2019年5月10日
Published Date 2019/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226323
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事例
ある日の午前中,患者さんを病院に紹介してから,四つ葉医師は悩んでいた.「クリニックにその患者さん用の胃ろう物品が切れていなければ,紹介せずに済んだのに……」.診療所に戻ってから,事務に欠品の理由をたずねたら,「○○さんの胃ろう物品は本人専用で,3カ月に1回しか使わないから,あまりたくさん仕入れていないし,今院内に300超の物品があり,なかには似ているものもあるので,使用頻度が少ない物品は誰も在庫をチェックしていない」と言われた.また先日,物品担当の事務員が有休をとったとき,めったに使わないピンセットの置き場所がわからず,休日に本人に連絡をとらなければならなかった.困ったことはそれだけではなく,注射用薬液や輸液の使用期限が切れて,昨年末にたくさん捨て,損金計上した記憶もまだ新しい.
クリニックには物品を管理する専任の看護師はいなく,事務員たちが交代で3つの卸業者にfaxで発注すると,数日〜数週間後に納品され,物品棚に陳列されることになっている.よく使われる物品は目立つところに置いてあるため,在庫切れはあまりないが,使用頻度が低いものを置く場所や在庫数をしっかり決めていなかった.
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