連載 〈続〉基本からわかる医療経営学・10
病院における情報システムとオペレーション
森川 富昭
1
1徳島大学医学部・歯学部附属病院 医療情報部
pp.142-146
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101386
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病院情報システムの背景
1.病院情報システムの推進
厚生労働省は平成13年に「保健医療分野の情報化にむけてのグランドデザイン」を公表し,病院ITの導入を推進してきました.これは,情報化が医療の将来に大きな影響を与えるものであることを踏まえ,これを国として戦略的に進めていくことが,きわめて重要であるという考えからです.そして,医療情報システム構築のための達成目標を,電子カルテとレセプト電算処理システムに関して作成しました.
電子カルテの達成目標は,平成16年までに全国の2次医療圏ごとに少なくとも1施設は電子カルテシステムの普及を図り,平成18年度までに,全国の400床以上の病院の6割以上,全診療所の6割以上に普及させることです.また,レセプト電算処理システムは,平成16年度までに全国の病院レセプトの5割以上に普及させ,平成18年度までには7割以上に普及させることを達成目標としています1).
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