増刊号 総合内科医の必修臨床問題182問
感染症
Question167 43歳の女性.主訴「乳癌に対する抗癌化学療法中の発熱,咳および労作時呼吸困難」
羽山 ブライアン
1
1がん研究会有明病院感染症科
pp.421-422
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224840
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43歳の女性.
現病歴 健康診断のマンモグラフィで異常を指摘され,精査で左乳癌と判明した.術前抗癌化学療法の適応と判断され,weeklyパクリタキセル(80mg/m2,3週投与1週休,パクリタキセル投与日には制吐目的にデキサメタゾン6.6mg点滴静注)を開始された.順調に治療継続していたが,8クール目開始予定の日に来院した際,待合室で「ハアハア」と息が荒く具合が悪そうにしているのを発見された.病歴では1週前からの乾性咳嗽,5日前からの38℃前後の熱,ここ2日の労作時呼吸困難を訴えた.
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