特集 トリコになる不整脈—診断と治療のすべて!
扉
副島 京子
1
1杏林大学医学部付属病院循環器内科
pp.407
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224629
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「不整脈は難しい」と感じている医師・医学生は少なくないと思います.「心電図がわからない」「当直のときに不整脈の患者が来たらどう対応しよう?」「どんな薬を使ったらいいのか?」など不安に思う気持ちはもっともだと思います.不整脈は心臓の中の興奮伝搬により生じますが,興奮伝搬という目に見えないものを理解するは難しいことです.
ところが近年,3次元マッピングシステムの進歩により,心臓の中の興奮伝搬や異常心筋をカラー表示することが可能になり,格段に理解が容易になりました.術前に撮影した3D CTの画像を読み込むことにより,解剖学的に正確な位置を見ながら,短時間の透視時間で診断し治療することができます.また,カテーテルアブレーションの進歩は,患者さんのメリットに加えて,医師にとっての「不整脈学の魅力」を非常に大きなものにしてくれました.診療においては,まず術前の発作時の心電図を見て,その不整脈の機序を予想します.診断の参考になる基準がたくさん知られています.そして,予想した不整脈の機序が正しいかどうかを術中に判断して確定診断を行い,根治に結びつけることが可能になりました.
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