特集 肺炎への最新アプローチ—ジェネラリストの立場とスペシャリストの視点から
治療─その他の治療薬や管理
【特殊な肺炎への対応】
抗酸菌症の最新の考え方—ジェネラリストが抗酸菌症を診る際のdo's and don'ts
南宮 湖
1
,
長谷川 直樹
2
1永寿総合病院呼吸器内科
2慶應義塾大学医学部感染制御センター
pp.126-130
発行日 2017年1月10日
Published Date 2017/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224570
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Point
◎肺結核・肺非結核性抗酸菌症(肺NTM症)は珍しい疾患ではない.肺結核患者は減少しているが,今後,肺NTM症患者はさらに増加することが予想されている.
◎臨床的に肺結核が疑われた場合には,喀痰の抗酸菌塗抹を3回提出し,感染性に関して判断する.
◎キノロン系抗菌薬の安易な処方は,肺結核の診断の遅れにつながる.
◎肺NTM症が鑑別に挙がった場合には,少量のクラリスロマイシンやアジスロマイシンの投与は行わない.
◎肺NTM症において空洞を有する症例や病変の範囲が広い症例は,早期に専門医への紹介を検討する.
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