書評
—水口 雅,市橋 光,崎山 弘 総編集—今日の小児治療指針 第16版
原 寿郎
1,2
1福岡市立こども病院
2九州大学
pp.2145
発行日 2016年12月10日
Published Date 2016/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224504
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
小児科診療の第一線では,重症度・種類が多様な小児疾患に対応しなければならない.本書は小児科医が遭遇する疾患ごとに,その領域の第一線のエキスパートが,最新の治療法を具体的かつ実践的に,重要疾患の「治療のポイント」「専門医へのコンサルト」「患児・家族説明のポイント」「看護・コメディカルへの指導」などの情報を盛り込みながら解説してある.また,救急医療の項では,症候別・疾患別に鑑別法とともに治療法が記載してある.
検査や疼痛緩和のための鎮静法,治療手技や小児診療に必要な知識も漏れなく盛り込まれている.腎・泌尿器疾患,生殖器疾患,精神疾患,心身医学的問題,思春期医療,骨・関節疾患,皮膚疾患,眼疾患,耳鼻咽喉・気管の疾患,小児歯科・口腔外科疾患など,特に他診療科と協力が必要な疾患では,必要に応じ「専門医へのコンサルト」という項目で明確に解説してある.そして付録や資料では小児薬剤投与法,脳死判定と脳死下臓器提供,標準値,予防接種スケジュールなど小児科診療に必要な情報が添付されている.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.