特集 内分泌疾患を診きわめる
下垂体疾患
ホルモン欠乏症
【下垂体前葉機能低下症】
汎下垂体(前葉)機能低下症—Sheehan症候群を含む
菅原 明
1
1東北大学大学院医学系研究科・医学部分子内分泌学分野
pp.2117-2120
発行日 2016年12月10日
Published Date 2016/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224498
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ポイント
●低血糖や低Na血症の患者を見つけた場合は,積極的に汎下垂体機能低下症を疑う.
●慢性的に経過するが,ACTH分泌低下を有する場合はストレス・侵襲により症状が急激に悪化する場合がある.
●Sheehan症候群は,分娩直後のみならず分娩後長い期間を経てから発症する場合もある.
●原因が腫瘍による圧迫か下垂体前葉炎かにより,低下するホルモン(の頻度・順番)が異なる.
●二次性の甲状腺機能低下症と副腎皮質機能低下症を併発した場合は,必ず副腎皮質ステロイド薬の補充から開始する.
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