連載 魁!! 診断塾・13
Emergency!!の巻
佐田 竜一
1
,
綿貫 聡
2
,
志水 太郎
3
,
石金 正裕
4
,
忽那 賢志
5
,
川合 祥子
6
1亀田メディカルセンター 総合内科
2東京都立多摩総合医療センター リウマチ膠原病科
3東京城東病院 総合内科
4国立感染症研究所感染症疫学センター FETP-J
5国立国際医療研究センター 国際感染症センター
6東京都立多摩総合医療センター 呼吸器内科
pp.780-784
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223470
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2月初旬のある日,80歳女性が倦怠感を主訴にwalk-inでERを受診した.初回受診の3日前に茶色の帯下があり,婦人科を受診して細胞診の検査を受けており,受診前日から倦怠感を自覚していた.来院時には「細胞診検査を受けた部位が少し痛む感じがする」との訴えがあったが,帯下の増加,出血などは認めなかった.
既往歴はクモ膜下出血(50歳),大腸癌の手術を受けており(70歳),高血圧,脂質異常症で通院中であった.内服薬はバルサルタン80mg/日,ロスバスタチン2.5mg/日,シロスタゾール100mg/日であり,細胞診の検査を受けた時からセフジニル,スリンダク,レバミピドの内服も始まっていた.喫煙歴は4年前に禁煙するまで40本/日×50年,飲酒は機会飲酒程度であった.また,造影剤で掻痒感を伴った発疹に加えて血圧低下を呈したことがあり,食べ物でもエビ,カニで口唇・咽頭の掻痒感を引き起こすことがあった.
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