連載 魁!! 診断塾・18
かくれんぼを終わらせろ!の巻
佐田 竜一
1
,
綿貫 聡
2
,
志水 太郎
3
,
石金 正裕
4
,
忽那 賢志
5
,
福島 一彰
6
1亀田メディカルセンター 総合内科・内科合同プログラム
2東京都立多摩総合医療センター 救急・総合診療センター
3東京城東病院 総合内科
4国立感染症研究所感染症疫学センター FETP-J
5国立国際医療研究センター 国際感染症センター
6がん・感染症センター都立駒込病院 感染症科
pp.1823-1829
発行日 2015年9月10日
Published Date 2015/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223728
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
81歳の男性.当院を受診する2カ月前,発熱と呼吸困難を主訴に前医を受診したところ,肺炎と診断された.セフカペンピボキシルが処方されたものの,症状が持続したため,前医へ入院となった.入院後,抗菌薬はセフトリアキソンへ変更された.治療開始から2週間を経ても症状は改善しなかったが,増悪もしなかったため,在宅酸素療法(安静時3L/分)を導入し,退院となった.その後,自覚症状は自然経過で改善したため,在宅酸素療法は家族の判断で中止した.
しかし,来院6日前より再度37℃台の微熱,咳嗽,呼吸困難が出現した.4日前に前医を受診しファロペネムが処方されたが,症状の改善はなかった.来院当日に前医を再診したところ,呼吸困難とSpO2の低下(室内気で77%)を認めたため,当院へ救急搬送された.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.