増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
免疫血清検査
77.好中球機能
辻 芳郎
1
,
松本 和博
1
1長崎大学医学部・小児科
pp.1808-1809
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222766
- 有料閲覧
- 文献概要
食細胞,なかでも好中球は,生体に侵入した化膿菌を補体,抗体などの液性因子との相互作用によって非特異的に排除する.食細胞の主役は好中球で,その機能は,1)血管内皮細胞への付着および血管外への遊出,2)化学走性(走化)とランダム運動,3)オプソニン化された異物の貪食,4)細胞内殺菌,に大別される.これらのどの過程に異常があっても好中球機能は全うされず,易感染や難治性感染に陥りかねない.
好中球の機能不全を疑った場合,量的,質的検索とともに,体液成分の検索も行わなければならない.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.