今月の主題 消化性潰瘍とその周辺
消化性潰瘍の治療
薬物療法―選択的ムスカリン受容体拮抗剤
石森 章
1
1東北大学医学部・臨床検査診断学
pp.440-441
発行日 1988年3月10日
Published Date 1988/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221573
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ピレンゼピンpirenzepineの登場は,ムスカリン受容体が複数のサブクラスに分類されることを明らかにし,したがってムスカリン受容体拮抗剤(抗コリン作動剤)は表のように従来の非選択的ムスカリン受容体拮抗剤と選択的ムスカリン受容体拮抗剤に二大別され,後者はさらにM1ならびにM2受容体拮抗剤に分類される.消化性潰瘍治療薬として用いられるのは,非選択的ムスカリン受容体拮抗剤と選択的ムスカリン受容体拮抗剤のうちムスカリンM1受容体拮抗剤である.ここではムスカリンM1受容体拮抗剤について述べるが,現在のところピレンゼピンpirenzepineとテレンゼピンtelenzepineの2種類が知られている.
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