今月の主題 脳卒中up-to-date
治療
脳虚血急性期におけるCa拮抗薬の可否
藤島 正敏
1
1九州大学医学部・第2内科
pp.2547-2549
発行日 1987年11月10日
Published Date 1987/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221397
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
脳虚血急性期(ここでは脳梗塞に限定し,TIAは含まない.発症直後の超急性期から発症1週以内を急性期と定義する.)には病巣の大小にかかわらず,その周辺には必ず浮腫を伴うことから,基礎治療として抗浮腫療法が一般に行われている.ほかに脳代謝賦活薬,血栓溶解薬を併用することもある.動脈の狭窄・閉塞による血流低下が虚血の原因である以上,閉塞血管の再開通あるいは側副血行路の発達をうながし,血流改善をはかることは根本的な治療法のように誰しも考えるが,実際には血管拡張薬はさまざまな理由から使用されず,むしろ禁忌とされている.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.