症例から学ぶ抗生物質の使い方
感染性心内膜炎
北原 光夫
1
1東京都済生会中央病院・内科
pp.536-538
発行日 1987年3月10日
Published Date 1987/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220871
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症例 25歳,女性が2〜3週持続する発熱で入院した.発熱は37〜38℃の持続した熱で,悪寒戦慄は伴っていない.最近,呼吸器系症状,尿路系症状はみられず,手術,歯科的治療もうけていない.既往歴としては甲状腺機能亢進症が数年前にあり,内科的治療でよくコントロールされている.
入院時所見として陽性であったものは,歯科的処置をされていない多数の齲歯,僧帽弁逆流音,オスラー結節,血尿,発熱(38.3℃)であった.血液培養を3セット(6本)行い,心エコーでは僧帽弁にvegetation(疣贅)を確認した.
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