今月の主題 狭心症—各種治療手段の適応
一般的治療法
重症度の判定とCCU収容
本田 喬
1
,
内田 達郎
1
,
田中 直秀
1
1東京女子医科大学日本心臓血圧研究所・内科
pp.1486-1489
発行日 1986年9月10日
Published Date 1986/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220514
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近年,持続性亜硝酸薬,カルシウム拮抗薬,β遮断薬など抗狭心症薬の進歩とこれらの作用機序が明らかとなり,狭心症の発症機序に応じた薬剤の使い分けが行われるようになって,大部分の狭心症患者の治療は,外来通院で行うことが可能となった.しかしながら狭心症のなかには狭心発作を頻発したり,急性心筋梗塞(AMI)を発症したり,突然死する例もあり,初診時に個々の狭心症患者の重症度を判定し,その予後を推測して,的確な治療方針をたてることはきわめて重要であるが,容易ではない.狭心症の重症度は狭心症患者の身体活動能および長期にわたる生命予後の面から論じられる場合が多いが,本稿では初診時における狭心症患者の重症度判定に重点をおいて,その急性期予後からみた狭心症の重症度を述べることにする.
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