今月の主題 内科医のための小児診療のコツ
思春期の異常
性早熟
大山 建司
1
1山梨医科大学医学部・小児科
pp.1378-1379
発行日 1986年8月10日
Published Date 1986/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220492
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判定基準と原因別分類
第二次性徴は,女子では乳房発育,恥毛,初経の順で,男子では睾丸発育,陰嚢皮膚の変化,陰茎発育,恥毛の順で起こる.第二次性徴の発育段階は前項(表1)に示したTamer分類に従って表現されている.健常小児の第二次性徴の出現時期は,大体表1のごとくであるが,最近では若干これより早まる傾向にある.
性早熟症(思春期早発症)の判定基準は,男子が男性,女子が女性として第二次性徴が出現した場合(同性化性早熟症)は表2の基準に従って判定される1).性早熟症の原因別分類を表31)に示す.性早熟症の原因は多岐にわたっているが,要点はまず第一に特発性か器質性かを判断することである.女子では70%以上が特発性だが,男子では50%以上が器質性である.
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