今月の主題 内科医のための小児診療のコツ
小児診療の特殊性
Laboratory dataの正常値と年齢差
長 秀男
1
1都立清瀬小児病院・内分泌代謝科
pp.1320-1322
発行日 1986年8月10日
Published Date 1986/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220474
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小児は,発育あるいは成熟しつつある個体であるという点で,既に完成された個体である成人と根本的に異なる.従って,検査成績の評価を成人の結果と全く同一に論ずることは必ずしも妥当ではない.
出生から成人に至るまでのいわゆる小児期は,①母体(胎内環境)の影響の名残りと,生体機能の未熟性により特徴づけられる新生児〜乳児期,②着実な成長を続ける幼児〜前思春期(preadoles-cent),③二次性徴が発現し,成人へと成長,成熟してゆく思春期,に大別され,検査成績にも,それぞれのstageに特徴的な所見が見られる場合が少なくない.
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