海外見聞記・24
Laboratory technicianについて
田崎 寛
1
1慶大泌尿器科
pp.328-329
発行日 1966年3月1日
Published Date 1966/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204325
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New Yorkへ来てSubwayに乗つてみて驚いた。何とまあいい年をしたおばあちやんが毎日働きに出ることか。家の中にのんびり落着いて孫の世話でもしたらいいのにと初めのうちは思つてみたが,段々とアメリカ人の家庭を訪れる機会が多くなり彼等の社会と生活を中から覗く様になつて成程おばあちゃんが働きに出る訳だと考える様になった。全て合理的に出来ている国の事だから子供が主婦の手を離れるや彼女らは暇を持余してしまう。孫の世話をしようと思つても若夫婦は別居しているし,態々おばあちやんの手を煩わさずもアルバイト学生のbaby si—tterを頼めば良い。
という訳で病院に働いているte—chnicianもSecretaryもおばあちやんが実に多い。そして彼女らは大抵でつぷりと肥えているのである。場所により異るだろうがMount Sinai病院ではClinical Lab.とResearch Lab.を通しておばあちやんtechnicianの占める率は35〜40%で残りを若い娘と若い男で半々という構成である。この傾向は生活がより近代化された大都会に特有の様で,地方では若い人の占める率が高いと思われる。
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