今月の主題 心不全診療の動向
特異性のある心不全の診断と治療
高拍出性心不全
木全 心一
1
1東京女子医科大学付属日本心臓血圧研究所・内科
pp.76-77
発行日 1985年1月10日
Published Date 1985/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219583
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症例
高拍出性心不全という一見理解しにくい問題を,1症例を手掛かりにしながら説明していくことにする.
症例は35歳の男性で,腹水を伴った全身の浮腫と呼吸困難で入院してきた.32歳頃より色素脱落を生じ,全身に及んできたので恥ずかしく,人前や病院に行かなくなった.同じ頃より,筋肉が落ち細くなっていくのに,全身性に浮腫が強くなり,腹水も強くなり,体重が増加してきた.さらに呼吸困難も出現しだしたので,急患として入院してくる.
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