今月の主題 膠原病—最新の知識
診断・治療
強皮症(PSS)
富永 教洋
1
Norihiro Tominaga
1
1慶応義塾大学医学部・内科
pp.1570-1571
発行日 1984年9月10日
Published Date 1984/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219209
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強皮症(PSS)の病変は全身の結合組織の炎症性,線維性,変性性の病変で,病因は不明である.血管病変をともなった病変は皮膚,滑膜から,食道,腸管,心,肺,腎などの内臓に分布し,特に心病変,悪性高血圧,肺高血圧などは予後に重大な影響を与える.
皮膚硬化の所見から,PSSの診断は比較的容易であるが,近年はその亜型診断や病型診断がより重要となってきた.なぜならその亜型により予後の異なる重大な特徴的臓器病変をもつからである.したがって早期診断こそ重要であるが,現在のところ困難である.
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