境界領域 転科のタイミング
下肢血栓性静脈炎
後藤 久
1
Hisashi Gotoh
1
1横浜市立大学医学部・第1外科
pp.1998-2002
発行日 1983年11月10日
Published Date 1983/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218534
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下肢血栓性静脈炎は静脈血栓症ともいわれ,下肢の疼痛,緊満腫脹,赤紫色の変化,歩行障害を主徴とするもので,これらは主として下肢深部静脈の血栓性閉塞によりひき起こされる.
本疾患は最近外科領域のみならず広く各科領域でしばしば経験されるが,急性動脈閉塞症と異なり,ただちに壊死となるような激症型が少ないため適切な診断,治療を受ける時期をのがし,早期には肺塞栓症,晩期には静脈炎後遺症に苦しむ患者が少なくない.
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