境界領域 転科のタイミング
急性膵炎
小西 孝司
1
,
泉 良平
1
,
宮崎 逸夫
1
Kohji Konishi
1
,
Ryohei Izumi
1
,
Itsuo Miyazaki
1
1金沢大学医学部・第2外科
pp.1198-1202
発行日 1983年7月10日
Published Date 1983/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218358
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急性膵炎は腹痛を主徴とした疾患で,古くより急性腹症の中に包括されている.
本症の本態は,活性化した数多くの膵酵素の膵間質内逸脱によって引き起こされる自己消化であり,初期治療に適切さを欠くと,病変は膵局所のみにとどまらず,膵周辺から後腹膜他臓器へと波及する.さらに血中に逸脱した膵酵素および,これらによって誘発された毒性物質が,心,肺,腎などの主要臓器を障害し,いわゆる多臓器障害(multiple organ failure)となり死に至ることが多い.
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