今月の主題 膵疾患診療のトピックス
形態学的診断法
超音波検査法(US)—穿刺吸引細胞診の臨床的意義
山中 桓夫
1
,
木村 健
1
Takeo Yamanaka
1
,
Ken Kimura
1
1自治医科大学・消化器内科
pp.542-543
発行日 1983年4月10日
Published Date 1983/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218209
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超音波検査,コンピュータ断層(CT),内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)および選択的腹部血管造影など膵の形態学的診断法の進歩は,膵腫瘤性病変の存在診断を容易にした.とくに超音波検査は,迅速容易にかつ被検者に無侵襲性に行うことができることから,膵疾患のスクリーニング検査として最も有用な検査法の1つである.近年根治切除可能な小膵癌例は確実に増加しているが,超音波検査の進歩・普及がその一因と考えられる.
一方,超音波検査をはじめ,最近の診断技術を駆使してさえ,膵腫瘤性病変の質的診断が困難な症例に遭遇することも現状である.この際,最終(確定)診断を得る目的で膵生検が求められる.
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