画像診断 心臓のCT・8
濃度増強法
太田 怜
1
,
林 建男
2
Satoshi Ohta
1
,
Tatsuo Hayashi
2
1三宿病院・循環器科
2自衛隊中央病院・放射線科
pp.1464-1466
発行日 1982年8月10日
Published Date 1982/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217894
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前回までに述へてきたように,単純CTのみでも診断に十分有用な情報を得ることができるが,心房中隔レベル以下のスライスでは,心筋と血液とのX線吸収差がないことから,心臓の内部構造を描出することはできない.このためにcontrast enhancement(以下 CEと略)が,不可欠な手段となる.一般に頭部,腹部領域のCEは60%前後のヨード含有造影剤を100ml 10〜15分かけ注入する点滴静注法が行われ,腫瘍などの診断で時に急速静注法が用いられるが,心臓のCEでは造影能を向上させる目的で,種々の造影法の工夫がなされている.
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