今月の主題 実地医に必要な臨床検査のベース
正常値
集団正常値の分布型
久米 均
1
Hitoshi Kume
1
1東京大学工学部・反応化学科
pp.1412-1413
発行日 1982年8月10日
Published Date 1982/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217877
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臨床化学検査項目の正常値の分布型は,従来から正規分布,対数正規分布がよく用いられる.前者は分布が左右対称とみなせる項目に対し,後者は右にスソを引く項目に対して用いられる.歪んだ分布に対して便宜的に対数正規分布をあてはめて処理することは,分布のあてはまりの程度がよければ数値的には何ら問題はない.しかし分布型を定める要因にはいろいろな要素があり,歪んでいる分布はすべて対数正規分布に従っていると考えることに無理がある.以下,分布型を定めるいくつかの要素について考えてみよう.
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