今月の主題 肺機能検査から疾患肺へ
病変部位と機能検査
間質病変
高橋 敬治
1
,
池田 英樹
2
Keiji TAKAHASHI
1
,
Hideki IKEDA
2
1山形大学医学部・第1内科
2山形大学医学部・内科
pp.2042-2044
発行日 1981年12月10日
Published Date 1981/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217531
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間質病変とは
間質とは,肺胞上皮細胞と肺毛細血管内皮細胞との中間部を指す.したがって,間質は肺実質の一部である.間質病変では,この層に線維芽細胞などの細胞浸潤や,浸出液の貯留が認められ,この層の肥厚が観察される.また,膠原線維,弾性線維などの線維組織の増加も認められる.これらが肺の機能に著しい影響を及ぼす.この間質の線維組織は肺表面活性物質とならんで,肺の力学的特性を規定する大きな要素である.
間質病変検出の方法として,換気力学的な面より静肺コンプラィアンス,肺気量の測定,間質の肥厚に伴う肺胞ガス交換異常の検出法として,拡散機能および動脈血ガス分析がある.
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